スタジャンとスカジャン。
日本には和製英語や略語がある影響からか、似ている様で違うことに巡り合いやすいのかもしれませんね。
スタジャンとスカジャンもその一つ。
どちらも遠目で見れば、ほぼ同じ形状のジャンパー(ブルゾン)であり、何となくなら模様も似ている。そんな2つのアウター。
今回は、スタジャンとスカジャンの違いを、3つのポイントからご紹介していきます。
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スタジャンとスカジャンは名前が違う!
もっとも分かりやすい違いは、名前の違いです。
略さずに言うと、スタジアムジャンパーとヨコスカジャンパーとなります。
さらに正式名称は、スタジャンがアワードジャケット、もしくはヴァーシティジャケット。一方のスカジャンが、スーベニアジャケットです。
スタジャンにしても、スカジャンにしても、和製英語をさらに略すと言う日本的な名称で呼ばれていることが分かります。
ではなぜ、アワードジャケットやスーベニアジャケットが、スタジアムジャンパーやヨコスカジャンパーの変わったのか?それには以下のような理由があります。
スタジアムジャンパーの由来
ベンチに座る野球選手が、体を冷やさないように着用していたジャンパーだから、スタジャンと呼ばれることになりました。
また、ユニフォームの上から羽織ることが出来るよう、大きめのサイズであることもスタジャンの特徴です。
ヨコスカジャンパーの由来
第二次大戦後の日本(横須賀)に駐留していた米国軍人が、自ら来ていたスーベニアジャケットに和風の柄を刺繍したことが始まりです。その後、横須賀ではアメリカ本国に帰る軍人向けのお土産として、和柄の刺繍が入ったジャケットを販売。それがスカジャンと言う名称で広まりました。
だからスカジャンは鷲(鷹)や虎、ドクロに富士山などの和柄がメインなんですね。
この様に、スタジャンとスカジャンは、その名称が生まれた時から違いがあります。
スタジャンとスカジャンは用途が違う・・・のか?
スタジャンとスカジャンは、使い方や使われるシーンが違います。
先程、名前の違いでも触れましたが、本来のスタジャンは野球選手が試合前、試合途中に着る防寒具として使われていたことから、その名前がついた衣類です。
一方のスカジャンは、お土産用が本来の用途に当たるでしょう。
現代ではどうか?
現代では、どちらもカジュアルシーンで活用されています。
ただ、防寒着であるスタジャンに比べ、スカジャンは若干、防寒性が低く、着用シーズンがズレています。
なお、スカジャンには防寒性を高める為、別珍で制作された物もあり、こちらはアラスカ用の特注品として販売されていたようです。
現代の用途においては、スタジャンもスカジャンも代わりはなく、違いはないと言えます。
スタジャンとスカジャンは素材が違う・・・でしょ?!
スタジャンとスカジャンは、生地が違います。
これは見た目も、触れた感じも、まったく違うものだとご理解頂けるでしょう。
では最後に、気になるその素材について書いていきます。
スタジャンの素材
スタジャンのメイン生地は、ウールメルトンが基本であり、袖部分には何かしらの皮が使用されています。
また、フロント部分にはボタンがついており、防寒性に優れた衣類と言えるでしょう。
こうした素材感を活かす上で、胸や背中にはワッペンや刺繍など、素材の温もりを感じ取れる物で、ロゴやチーム名などが入れられています。
スカジャンの素材
スカジャンは、サテン織りの素材、絹やレーヨン、ナイロンやポリウレタンなどで作られています。
肌触りや光沢の違いは、元々の素材がまったく違うからおきています。
ちなみに多くのスカジャンは、リバーシブルの物が多く販売されています。
また、先に名前が挙がった別珍は、とても静電気を起こしやすく、空気中のゴミが付しやすいのが悩みのタネです。しかし、すべてのスカジャンに使用されているわけではないので、気になる際は洋服用のブラシやガムテープなどで取って下さい。
以上の様にスタジャンとスカジャンには、素材の違いがあることは分かりました。
はっきりと違う場所、違っていない場所などをご覧いただきました。
個々まで見ていくと、この2つの衣類は大きく違うものであると言えるでしょう。